残り12キロの辛抱
あなたは何のスタートラインに立って、走り出そうとしているだろうか?
自己ベスト、目標の大会への出場、ライバルに勝つこと。人によって様々です。
人との勝ち負けが全てではないこともあれば、
自分との勝負がメインのこともあるでしょう。
「自分に負けたせいでタイムが出せなかった」
後半の失速が響いたランナーは似たようなことを発言します。
あなたは「あと、12キロだけだ」とロングスパートに気持ちを切り替えられますか?
3時間を切るためには、遅くとも30キロを2時間6分前後までには通過しないと、
残り12キロは乗り切りられません。
私が初サブスリーを達成した、2001年つくばマラソンでは30キロの通過は
1時間59分50秒だったことを覚えています。
「30キロの壁」と言われるだけあって、ここからの12キロは「残り約50分の辛抱」と切り替えますが、どうしても体の動きが鈍くなるものです。
それでも、頑張るために私は
「ゴール地点でたくさん飲み食いするぞー」
「今夜のビールは美味いぞー」
このようなポジティブなご褒美を考えます。
実際には残り12キロは51分程かかることが多いですが、「最後の踏ん張り」が出来るかどうかが分かれ目になります。
ただ、100キロマラソンでの30キロの通過は、私は
「まだまだウォーミングアップの距離」だと考えています。
「足が動かない、上がらない。
呼吸が苦しい。
体が重い。
気持ち悪い」
レース後半にはこのような状況が体にのしかかり、実業団選手でも後半の失速は起こるものです。それでも走り切るのは、
「スタートしたからにはゴールしたい!」
そのような気持ちがあるからでしょう。
後半の疲れでタイムが出せなかったことよりも、途中で諦めた後悔はずっと心に
残るものです。そうならないように日々の練習の積み重ねをしていきましょう。
気持ちで負けなければ、今までの実績が気にならないものです。